イメージ画像

事業を継続するために

PL保険だけに限らず、様々な保険に加入する事業主の方は、「事業を継続するため」に、保険に加入していることでしょう。

事業を行い黒字化していかなければならないことや、人材を育てていかなければならないことも「事業の継続」という観点から考えると、分かりやすくなるのです。

経営者の方は、年齢を重ねていくにつれ、後継者を選ぶことを考えるようになるかもしれません。

後継者に事業を引き継ぐには、様々な部門の仕事を経験させ(場合によっては社外での修行も受けさせ)、取引先や銀行等の担当者にも後継者として紹介するなど様々な手順を踏むのに、数年から10年といった年月をかけることになります。

もちろん、加入している保険の内容もきちんと引き継ぐこと、業種によっては営業許可などを得るこも必要になるでしょう。

たとえば、PL事故はいったん起こると、事業者側に莫大な金額の賠償金を支払う必要が出てくることもあるため、PL保険は非常に注目を集めています。

このような保険の重要さについても、後継者にきちんと理解してもらう必要があるので、保険会社・代理店の担当者との顔合わせや打ち合わせは、できるだけ早い段階から行っておくようにしましょう。

事業の承継については、後継者が40代の時点で新しい経営者となる場合と、50代後半になってから新しく経営者となる場合を比べて、どちらがいいとは一概に言えませんが、3代目、4代目の経営者に引き継ぐタイミングのことも考えておきましょう。

現在の経営者がまだ体力・気力に余裕がある間に、後継者の育成が終わっているほうが、銀行や取引先などの信頼を得やすいというメリットもあります。

後継者にとっても、会社員という立場であったときと、経営者という立場になる場合には、個人的に加入している保険の内容を、見直さなければならないかもしれません。

あまり年齢が高くなってから、医療保険や生命保険などに新しく加入することは、非常に大変になってしまいます。

また、事業を株式会社として行っている場合には、株式を保有しているのが誰か、株式を誰に承継していくのかということを、早めに考え対処しておかなければなりません。

そして、事業を承継しないお子さんに対して、どのように資産を分配するのか、相続の時点で揉めないようにするにはどうするかなど、経営者が一人引退するだけでも、膨大な対策が必要となります。

以上のように、事業の継続と承継といった観点から、保険というものについて考えていくことも必要ですね。

生産物品質保険にも加入を

PL保険と共に重要性が高まっているのは、「生産物品質保険」です。

生産物品質保険に加入することで、たとえば食中毒や異物の混入が起こりやすい食品業界で、そのような事態になった場合の製品回収費用などの補償が受けられるようになります。

「公益社団法人 日本食品衛生協会」が発売する「生産物品質保険」は、「日本国内において、貴社の生産物に偶然な汚染事故が発生した場合」を補償の対象としています。

受け取ることのできる費用としては次のものがあります。

・回収等費用
事故の直接の結果として、または事故の影響を防止もしくは軽減しようとする貴社の努力に直接起因して、貴社が行う回収等によって現実に被る製品の回収、検査、調査、修復等の費用

・コンサルティング費用
事故の事実等についての確認もしくは調査を行うため、または回収もしくは宣伝活動の方法を策定するために、第三者のコンサルタントを起用した場合の費用(事前に保険会社の承認が必要)

・喪失利益
営業収益が事故によって減少しなかったならば得られていたであろう営業利益

・広告宣伝活動等費用
事故によって失った生産物の信頼度を回復させるための広告宣伝費用のうち、通常要する費用を超える額。

保険の対象となるのは「日本国内にあるすべての貴社生産物」です。

この保険における「偶然な汚染事故」とは、偶発的な事由に起因して、被保険者の生産物に偶然な汚染が生じたという事故のことをさします。

万が一、製品に異物の混入などが起こったり、PL事故が発生したりといった理由で、何らかの損害を与えてしまった場合、対応のポイントは「大げさと言ってもいいくらい手厚い対応を、初期から行う」ということです。

「企業側が逃げ腰になったり、言い訳を繰り返したりした」という場合、そして「製品の回収や事故の収束に向けて、初めから迅速に動いていた」という場合で、消費者の気持ちは変わってきます。

企業側が初めの対応を間違えたために、消費者の怒りに火をつけてしまったということは、実際にあります。

初めの段階でそのようなことがあると、その後の対応が全て厳しい目で見られることになります。

迅速な対応をするためにも、リコールへの補償を確保しておくことが重要です。

また、リコール保険・リコール費用担保特約には、免責事項が設けられており、これも損害保険会社や個々の契約内容によって少しずつ異なりますので、契約の締結前に損害保険の内容をしっかり確認しておきましょう。

そして、別途PL保険などで補償を受ける必要があれば、早めに加入しておくということが重要です。

海外PL保険の特徴

日本で発売されているPL保険の多くは「海外で起こった事故」については免責事項に挙げており、そのままでは補償が受けられません。

しかし、海外PL保険に加入することで、海外でのPL事故に備えることができるようになります。

そして、海外でのPL事故の解決には「現地の法律や事情に精通したスタッフ」が必要となります。

たとえば、
・PL事故について定めた現地の法律
・遠方で起こった事故の状況がどうであるのかを調査し、最適な対応法を探ること
・連鎖的に同種の事故が起こるなど、現地の消費者の特性を知り尽くした上で、どのように解決するかを考察する能力
・現地での訴訟に持ち込むことのメリット・デメリットの分析
・現地での訴訟に対応できる弁護士、現地の法律について精通した弁護士との連携
など、海外PL保険を取り扱っている損害保険会社なら、海外での事故対応を必要かつ十分なだけ行えるよう、様々なスタッフとの連携を行っています。

海外PL保険で受け取ることのできる費用は次のようなものです。

(1)損害賠償金
(2)争訟費用
・裁判等の費用
・弁護士費用
・差押解除ボンドの費用
・判決額にかかる利息
・訴訟で被保険者に課税された費用
・弊社の要請に従い、協力するために被保険者が負担する妥当な費用

特に、海外で裁判を起こされた場合、損害賠償金額が多額になるだけではなく、裁判にかかる費用そのものが日本円にして数千万円単位にのぼることになります。

また現地の法律に精通した専門家を立てて、裁判に臨む必要も出てきますので、そのような人に心当たりがないのなら、海外PL保険に加入することで、信頼できるパートナーを得ることができるでしょう。

さらに、海外PL保険には、生産物回収費用限定担保特約が付されることがあります。

この特約を付けることで、生産物回収に直接関連する費用のうち免責金額を除いた金額について、支払いを受けることができます。

海外での事業を行っている事業者の方は、いつ、どこでPL事故が起こらないとは限りませんので、できるだけ海外PL保険には加入しておくのが良いでしょう。

直接、海外への輸出等を手掛けていない場合でも、「貴社の製品を購入した事業者が、輸出事業を行っている」といった場合、海外の法律によっては、貴社の責任まで問われてしまうことがあります。

そのため、貴社の製品がどのように流通しているのかをはっきりと把握し、海外でのPL事故に巻き込まれる可能性が少しでもあるのなら、海外PL保険を活用していくべきでしょう。

リコール保険の補償内容

リコール保険・リコール費用担保特約は、企業がリコールを行った場合にかかる費用を補償する保険です。

損害保険会社・個々の契約内容によっても補償が受けられる具体的な内容は少しずつ異なりますが、「リコールの実施を目的とし、リコールの実施に必要かつ有益な費用」として支出された、次のような費用が対象となります。

・社告費用......新聞やテレビ等でリコールを告知するためのもの
・通信費・事務費用......文書の作成費用、電話、FAX、郵送などどの費用
・確認費用......回収対象となる生産物かどうか、瑕疵の有無などについて確認するための費用
・ 欠陥製品の交換、修理、再取得費用のうち一番廉価となる費用
・ 人件費......リコールを実施することで生じる従業員の残業代などで、通常業務で要する残業代などを超える部分
・ 下請業者、臨時雇いの雇入れ費用
・ 輸送・梱包費用
・ 倉庫・保管費用
・ 廃棄費用
・コンサルティング費用......リコール問題の解決のために、事実関係の確認・調査を実施したり、商品・製品の回収やリコールの告知などの方法について、コンサルタントを起用した場合にかかる費用

なお、リコール保険は損害保険会社が発売するものの他に、商工会議所や業界団体などが窓口となって販売されているものもあり、スケールメリットを活かして保険料を抑えているケースが多いです。

リコールに発展する問題は、企業イメージを損ねたり、賠償責任を負うことになるなど、企業経営の上で大きなデメリットとなるのは事実です。

しかし、早期に対応すればするほど、消費者への被害がそれ以上拡散することなく、消費者の気持ちも収まるものなのです。

迅速な対応をするためにも、リコールへの補償を確保しておくことが重要です。

なお、リコール保険・リコール費用担保特約には、免責事項が設けられています。

・ 保険契約者、被保険者の故意、不誠実行為
・ 製品の耐久性、効能、品質についての虚偽の表示、法令違反
・ 有効期間、使用期限後の事故
・ 自然の消耗、劣化、腐敗
・ 保険始期以前に知っていた、または当然知り得たことに起因する事故
・ 信用、評判、収益の維持または回復に関わる費用
・ リコール公表の結果として生じた製品売上高の減少
・ 政府機関によって課せられる罰金もしくはペナルティー、懲罰的損害賠償額、または倍額賠償金の加重された部分

おおむね以上のような場合は、保険金の支払いが受けられません。

リコールが起こらないように心がけるとともに、万が一の場合にはリコール保険・リコール費用担保特約で迅速に対応できるようにしておきましょう。

リコール保険・特約

リコールとは、企業がいったん市場に向けて販売した製品に瑕疵が見つかった場合に、製造者・販売者が回収や修理を行うというものです。

そして、PL保険と共にその重要性が高まっているのが、「リコール保険」「リコール費用担保特約」など、リコールを行った場合の経済的損失を補償してくれる保険・特約です。

PL保険は、製品等の欠陥が原因で消費者をはじめ誰かがケガをしたり、ものが壊れたりといった損害が発生した場合に、その損害賠償責任を負うことで生じる経済的損失をカバーする保険です。

いっぽうで、リコール保険は「事故が起こらないよう、製品を回収する」ための費用を補償してくれるものです。

2つの保険は非常に関連性の高いものながら、補償する内容が違いますので、ご注意ください。

リコールに直接関連する法律として「消費生活用製品安全法」があり、この法律は2007年5月に改正されています。

この法律は、
●製造事業者ならびに輸入事業者に重大製品事故が発生した場合、国への事故報告を行うことを義務付け
●事故の状況に応じて「製品回収(リコール)」などの危害防止策を講じる旨の命令が出されること
●リコール命令が出された場合、販売事業者は製造事業者等に 協力しなければならないこと
などが盛り込まれています。

そして、リコールに至る事例は増えているのかと言うと、国民生活センターなどが「リコールは増えている」ことを発表しています。

リコール保険による補償を受けるためには、行政庁への届け出を行っていることや、行政庁の命令を受けて実施したリコールであることなどの条件が設けられています。

またPL保険にリコール費用担保特約を付けるという方法で、補償を得ることもできる場合があります。

消費者の権利意識が高まっている現代、さらにインターネットが発達し、消費者が情報発信をしやすくなった現代では、企業イメージの悪化を防ぐためには、大変な努力が必要となってしまうのです。

リコール保険に加入していると「リコールをしよう」という決断が素早くできることになり、消費者に対する誠意を見せることで、できるだけ企業イメージの悪化をできるだけ防ぐこともできるのです。

ただし、リコール保険というのは「リコールが発生しうる業界でのみ必要」という特徴があります。

たとえば工事業などで、リコールということが考えにくい場合には、この保険に加入しても補償を受ける機会がないということになりますので、注意してください。

保険未加入であることの怖さ

PL保険とともに注目を集めているのは、リコールに関する補償です。

リコールを行うことになると、その旨を告知するための社告費、通信費、リコールすべき商品に該当するか、欠陥の有無などを確認するための費用、リコールに対応するために社員に支払うべき残業代、また臨時の雇用が生じた場合の人件費などが発生します。

リコールの際に「費用がかかるから」と初動をためらってしまうと、企業としての誠意を疑われ、消費者の気持ちを逆なでするなど、問題が大きくなります。

2014年12月、人気商品として消費者から支持を得ていたカップ麺に、虫が混入していたという事件がありました。

その際、メーカーが「製造過程で虫が混入することは考えられない」という旨を発表したことで、消費者からのひどい批判を受けることになりました。

このメーカーは、後にリコールを行うことを発表しましたが、企業イメージの低下はまぬがれず、「リコール保険に加入していない」という事実そのものが、批判の対象となりました。

もしも、リコール保険に加入していたなら、企業として「費用がかかるからリコールはしない」という方向に進んでしまうことはなく、また損害保険会社から「お詫びとリコールをしたほうがいい」というアドバイスが受けられたかもしれないのです。

日本でもPL法が施行されて以来、消費者にとっては訴訟を起こしやすくなり、日本人の心情としても「裁判に持ち込む」ことへの抵抗が薄れています。

逆に企業側にとっては厳しい現実が待っています。

リコールに至るような事故をそもそも起こさないように慎重になり、それでもPL訴訟が提起された場合や、リコール問題に発展した場合に、十分な備えをしておかなければならないと言えるでしょう。

PL保険に加入する場合は、次の内容をチェックしておきましょう。
・貴社の属する業界では、どのようなPL事故が起こる可能性があるか?
・リコールや営業停止処分(食中毒が起こった場合など)がありえる業界か?
・損害賠償金額や裁判に係る費用、リコール費用など、PL事故が起こった時、どのような費用が必要か?
貴社の資金繰りがどのようになっていて、保険料負担はどの程度までできるか?

PL保険やリコール保険、リコール費用担保特約だけではなく様々な保険に加入するということは、「金銭的な補償を得られる」という点も大きなメリットですが、事故の際に事故対応のパートナーを得られるということでもあります。

PL保険、リコール保険を使わなければならない時が来たら、すぐに担当者・代理店に連絡ができる体制を作っておくことも必要です。

必要な補償内容を確認する

PL保険の重要性については、既に認識している人も増えてきました。

その理由としては
・PL法上の損害賠償責任を負い、損害賠償金の支払いを裁判所等で命じられた場合、その金額が多額に上る
・PL事故を起こしたことが、企業イメージの悪化に直接つながってしまう
・事故対応が遅れたことが理由で、被害者の感情が高ぶってしまいやすい
ということが考えられます。

しかし、PL保険以外にも様々な補償を受けながら、企業は経営を続けていく必要があります。

・リコール保険・リコール費用担保特約などで、リコールを行う場合の損失に備える
・火災保険で、火災等が起こり、店舗・ショールームなどが損害を受けた場合に備える
・自動車保険で社用車が事故を起こした場合に備える
・労災保険で従業員の労働災害に備える
といったことが必要です。

とはいえ、保険に加入するということは、その分だけ保険料の負担が生じます。

必要のない補償までつけ過ぎてしまうと「保険料を払ったにもかかわらず、補償を受ける機会がないまま終わってしまう」ということもあり得ます。

そのため、現在加入している損害保険の補償内容をチェックし、既にPL事故に対する補償が含まれてはいないか確認しましょう。

損害保険商品の中には、PL補償を特約としてつけられるものもありますので、PL保険を個別に契約するよりも、特約でPL補償を得るという方法のほうがメリットが大きいかもしれません。

また、リコール保険・リコール費用担保特約についても同様です。

特約では、得られる補償内容が不十分であったり、逆に過剰であったりする可能性もあります。

補償内容をチェックした結果、これまでの保険とは別に、PL保険を契約する場合には「事故が起こった際に、連絡先に漏れ・抜けがないように対応できるのか?」を考えましょう。

PL保険の保険料などが安いからといって、既存の契約とは別の損害保険会社と契約をすると、事故の際の連絡先が多くなり、事故対応への遅れが出てしまうこともあります。

また、他の保険の更新時期とは異なる時期にPL保険の新規契約をしてしまった場合、保険の更新時期も保険契約ごとにバラバラになってしまいます。

さらに注意したいのは、PL保険だけに限らず損害保険商品には「免責期間」が設けられていることです。

損害保険契約を結んでも、免責期間が過ぎるまでは補償が受けられないことになっていますので、既存の損害保険を解約して、新たに損害保険に加入する場合には、補償の空白期間が出ないよう注意しましょう。

事故対応マニュアルを準備

PL事故がいったん発生すると、PL事故が起こると損害保険会社にその旨を知らせる必要があります。

さらに、警察や消防への事情説明、労働基準監督署への届け出などを行う必要もあります。

そのために、「どのような事故だったのか(事故発生の日時・場所、被害者の住所・氏名、事故状況、受けた損害賠償請求の内容など)」を正確に把握しましょう。

頭の中に記憶という形だけで残しておこうとしても、事故対応の忙しさの中では、記憶が混乱したり、忘れてしまったりといったトラブルが起こるかもしれません。

必ず現場の状況はメモなどに記す、デジカメなどで写真を撮影すると言った形で記録を残しておきましょう。

またPL事故だけではなく、ともかく「事故」と聞いただけで、どんな人でも気が動転しますので、事故時に備えて対応マニュアルを作成しましょう。

そして、社員のだれもが事故対応マニュアルの存在について知り、事故時には必ず確認する必要があります。

PL事故だけではなく、どんな事故でも言えることですが、示談交渉だけは損害保険会社の承諾を得ずに進めてしまうと、後のトラブルにつながります。

必要な費用は、いったん契約者が支払っておき、後から保険会社に請求するというパターンの他に、初期対応に必要な費用を、早いタイミングで支給してくれるという商品もあります。

もしも、初期対応の費用を自力で準備する必要があるのならば、その分を預貯金といった形で確保しておく必要が出てきます。

その他、何らかの出費が起こる場合には損害保険会社の承諾を得るようにしましょう。

また、複数の損害保険会社と契約を結んでいる場合、事故時の連絡先が数多くなってしまいます。

事故で気が動転している中で、漏れ・抜けがないように連絡を入れるというのは至難の業になりますので、保険契約を結ぶ時点で事故対応の窓口が少なくて済むよう、契約の本数を絞り込んでいくということも重要です。

また、身体に怪我を追ってしまった消費者、せっかく購入した財物を突然の事故で失った人というのは、とても興奮しています。

企業側の初動対応が誤っていると、消費者の神経を逆なでしてしまいますので、できるだけ早くに動き出せることが必要です。

迅速に対応してくれた場合には、訴訟沙汰にまでは持ち込まないというケースもあります。

いずれの場合にも「損害保険会社への連絡」は最優先事項であり、連絡が遅れるということは、事故対応が遅れてしまうことにつながります。

「今後のことを考えて、PL保険の補償を受けるのか、受けないのかを考えたい」という場合でも、必ず保険会社への連絡を入れるようにしましょう。

PL保険の早期加入を

PL保険に加入するには、保険の加入手続き、担当者との面談などをしなければならないため「面倒だ」と感じられるかもしれません。

また、保険料を支払わなければなりません。

そのため「資金繰りがまだうまくいっていない時期に保険料が負担になる」ということも、あるかもしれません。

しかしPL保険の保険料を負担だと感じる状況では、おそらく社内に十分な利益を留保できているとはいえず、PL事故が起こって甚大な損害賠償金を請求されることで、企業としての存続そのものが危うくなるかもしれません。

そして保険というものの特徴は、「契約を締結し、保険金の支払い、免責期間の経過などの条件が揃えば、すぐに補償を受けることができる」というものです。

いっぽうで、1000万円、1億円といった金額を預貯金で確保しようとするためには、それなりの時間と労力がかかってしまいます。

そのため、資金繰りが厳しい時期ほど、保険を活用して補償を得ておく必要があるのです。

PL事故は、企業や個人事業主が事業を行い、製品・商品を販売している間はいつでも起こる可能性がありますが、その間、無保険の期間が生まれてしまうと、PL保険による補償を受けることができません。

PL保険を新たに締結する場合(新規事業を始めた場合など)、またはほかのPL保険商品に乗り換える場合などには、免責期間などのことも考慮して、できるだけ補償が受けられない期間を短くしましょう。

最近は、趣味の延長、副業などの形で、気軽にネットショップの運営を始めたり、起業を考えると言う人も多いです。

親戚や近所の人から口コミで依頼を受けるというだけではなく、ネットショップを立ち上げるということは「事業として製造、販売を行う意思がある」と思われる可能性もあるので、PL法上の賠償責任を負う可能性はあります。

「事業を初めたばかりで、保険料がどうしても負担になる」という人は、業界団体や商工会議所などが運営するPL保険もあります。

こちらは加入希望の多さ(スケールメリット)を活かして、安価な保険料で補償を得られるという仕組みになっていますし、近所の商工会議所にて手続きをすることになりますので、商工会議所との関係が生まれるきっかけともなるかもしれません。

昨今は「賠償責任」に関わる保険の必要性が非常に高まっています。

事業をスタートするならできるだけ早めの段階で、損害保険に加入して補償を得ること、損害保険会社という事故対応のパートナーを得ておくことが重要でしょう。

PL保険の見直し

PL保険は、契約する時点で「このプランが最適」だと判断した内容でも、折に触れて見直したほうが良い場合があります。

貴社の事業内容・事業規模・販売するものやサービス・販売方法などが変化していくにつれ、必要な補償が異なって来るからです。

補償の見直しを行う1つのチャンスが、PL保険の更新時期です。

良心的な担当者・代理店なら更新時期には貴社の事業内容などについて、変化がないかを積極的に尋ねてきたり、話し合いの場を持とうとしてくれるものです。

また、時代の流れに合わせて、損害保険商品や特約は、新しいものがどんどん発売されています。

新商品への乗り換えを行う方が、貴社にとってメリットが大きいかもしれません。

また、損害保険代理店・担当者とは、事故対応の際など、すぐに連絡を取ることができるのが理想です。

保険契約の内容を積極的に相談し、コミュニケーションを取ることを心がけることで、代理店・担当者がどのような姿勢で仕事に臨んでいるかが見えて来るでしょう。

機械的に契約更新を続けていくだけの担当者・代理店よりは、様々な相談に乗ってくれる担当者・代理店のほうが信頼できると言えるでしょう。

また、PL保険の更新の際には、注意点もあります。
・本当に更新ができるかどうか?
・かろうじて更新はできても、保険料が高額になってしまってはいないか?

もしも、PL保険の更新ができなかった場合には
・過去にPL事故が多すぎ、保険金を請求する金額が多額になりすぎた
・故意や過失により、重要な告知事項に漏れ・抜けなどがあったことが判明した
といったことが考えられます。

PL保険に加入していることで、事故が起こった場合に補償は得られますが、そもそもPL事故をできるだけ起こさず、補償を受けなくてもいいようにするということも、とても大事です。

PL保険に加入していても、事故の規模・内容によってはあえて保険の補償をうけず、自社内の預貯金等で対応するという選択もあるかもしれません。

誰もが気軽に、インターネット上での情報発信を行うことができる現代、事故が起こると、あっという間にその情報が拡散します。

また、「事故が起こった」という事実そのもので、貴社の企業イメージが損なわれることにもなります。

損害保険会社の担当者・代理店の中には、保険金を受け取るかどうかという選択も含め、今後の更新のことも見越した提案を行ってくれる人もいますので、事故時には代理店・他当社に報告して、最良の選択をすることが必要です。

このページの先頭へ