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PL事故や労災事故を減らすことが肝心

労働時間や休憩時間について、労働基準法などで規制が行われていることは、経営者にとっては悩ましい点ではあります。

しかし、従業員の健康を良い状態に保つこと、精神面の疲労を取り、すっきりとした状態で業務に臨むことができるような環境づくりをすることは、結果的には品質のよい製品を作ること、PL事故を防ぐことにもつながります。

PL事故や労災事故などは、いったん起こると企業イメージのダウンが著しいため、そもそも「事故を起こさない」ことが大事なのです。

そして、万が一の事故があったときも「法令を遵守していた、従業員のためを思っていた、それでも事故が起こってしまった」と堂々と主張できるようにすることが、大切なのです。

たとえば、従業員の皆さんと一緒に、始業前のラジオ体操を行っているような場合、「物を作ったり、事務作業をしたりという『業務』を行っているわけではない」と考えてしまいそうになります。

しかし、従業員の全員参加を義務付けている場合などで「ラジオ体操を行っている時間も、労働時間である」と認定されるケースはあります。

その時間中のケガが労災と認定されるかどうかは、ケガの種類や状況にもよりますので一概には言えませんが、労災保険法の問題とは別に「労働時間」に関する問題が発生する可能性もあります。

また、早朝や終業後などに機械の点検などの作業を従業員の皆さんが行っている場合、それが就業時間中ではなくても、「業務に接続し通常付随する行為」として、業務上の災害と認められることがあるのです。

この場合も、労災保険の給付が受けられるかどうかの問題だけではなく、労働時間の数え方や休憩時間の設定の仕方などに影響が出てくる可能性があります。

なお、製造業や建設業の現場で作業している皆さんが、ぎっくり腰など腰痛を訴えることは多々あります。

しかし、腰痛に関しては「労災に該当するか」という判断が非常に難しくなります。

既往症などがあった場合には、「たまたま業務中に既往の病気が悪化しただけで、労働災害とは言えない」と判断されるケースもあります。

また、ペンや伝票などを拾うといった動作は「通常の動作と異なる動作」とは言えず、これらの動作は日常生活でも行っていることです。

拾うという行為がきっかけでぎっくり腰になったとしても、「たまたま、業務中に発症しただけであり、通常の動作と異なる動作に起因するものとは言えない」として、労災認定が受けられないこともあります。

この点を従業員に周知しておかなければ「同じ職場のAさんは認定を受けたのに、Bさんは無理だった」といった感情的なもつれにつながる可能性もありますので、注意しましょう。

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